28日の夜に埼玉を出発して、29日たった1日ですがボランティアしてきました。
今回男女4名で行ってきました。
私のF社時代の後輩T君と、T君の今の仕事場の上司のSさん、T君の同僚のHさん。
Hさんは、彼氏さんが登山をするらしく、その影響で彼女も山ガール化したそうです。
今回夜に出発して車で仮眠をとることがきまっていたので、Hさんは寝袋持参していました。
さすがは山ガールだな、朝晩の石巻はまだまだ寒いですからね。
場所は、福島第一原発を通り過ぎて、宮城県まで北上して、松島も通り過ぎて石巻市まで行ってきました。
夜10時頃出発して、石巻に到着したのが朝4時頃でした。
一端石巻港の近くの待ち合わせ場所まで行きましたが、女性が一緒ということもあり、近くのコンビニにトイレと朝ごはんを求めて移動しました。
港から少しはいったところにローソンがやってました。
ローソンの駐車場で仮眠をとって(眠かったのに寝れなかった)、朝8時に待ち合わせ場所へ再び向かいました。
明るくなった待ち合わせ場所で目にした光景は・・・
この建物は石巻合板工業さんの倉庫か工場かです。
詳しくはわかりません。
建物の上のほうに看板が残っていたので、石巻合板工業さんだということがわかりました。
津波の力で支柱が全て曲がっていて、外壁が上のほうを残してなくなっています。
地元のボランティア支援する方の説明では、外壁がなくなっている所の高さまで津波がきたそうです。
この建物から想像すると津波の高さは5~6mくらいでしょうか。
集合場所に集まったのは30人くらいでしょうか。
バイカーチーム7人くらいが少し到着が遅れるとのことだったので、全部で40人弱のボランティアの人達が集まりました。
リーダーの方がツイッターで被災者の方から受けた依頼内容によって、班分けしていき、私達4人も1件のお宅へ出発しました。
途中の景色はこんな感じです。
作業終了時刻が午後4時ということだけが決まっているだけで、あとは依頼主である被災者の方の指示に従って作業を進めていきます。
今回の依頼の内容は、店舗の中の家具や荷物を外に運び出すことと、荷物を運び出した後、店舗内のヘドロをかき出すことでした。
依頼主のお宅を探しに街中へ入ると、臭いが・・・
集合場所でも少し生臭い臭いと、水が腐ったような臭いがしてましたが、海が目の前ということあり、潮の香りもしてましたが、街中は潮の香りよりも悪臭が鼻をつくようになりました。
海から近い街中は、建物や車なんかも、どこの誰のものなのか、どこから流されてきたのか、原型を留めていない家屋や車もあちこちに散乱してました。
道路は片付けられていて、ちゃんと車が走行できるようになっていました。
荷物は依頼主の方があらかた出しててくれていたので、私達はヘドロをかき出すことに。
店舗の中に入ると、外と違って悪臭が室内に充満していて、息を吸うのもためらうくらいキツイ臭いでした。
小さい店舗でしたが、ヘドロは海水を含んでいて重く、足元はヘドロでツルツル。
なんとかスコップでかき出せるヘドロは全て外へ出すことが出来ましたが、この辺りは水がでないため、これ以上綺麗にすることはできませんでした。
次に、建物の外の土間に溜ったヘドロを一箇所に集める作業に取り掛かりました。
外は、津波によって運ばれた持ち主不明な色々なゴミが素直にヘドロをスコップですくわせてくれません。
給湯器、ブロック塀の壊れたブロック、瓦、本の塊、板、鉄パイプ、ビニールヒモ、社(やしろ)の屋根、金属片、どこかの会社の請求書の束、資料の束などなど、いっぱい流れ着いてました。
これらを4人で協力してどかしながら、黙々とヘドロをすくっては運び、すくっては運び、道路側に集めていきました。
見た目的に体力のなさそうなSさんはすでに、へろへろ状態でしたが、それでも頑張って作業してました。
Hさんも女性ながら、黙々と作業を続けてました。
依頼主の方もHさんと一緒にヘドロをすくう邪魔になる石ころや木片などの片付けを手伝ってくれてました。
ほどなくして、お昼になったので、休憩を取ることになりました。
私以外はみんな、コンビニのおにぎりやパンといった軽食でした。
私は小さいガスコンロで冷凍食品のエビピラフを炒めて食べたのですが・・・
これは大失敗でした。
この日は天気が良く、風もけっこうあったので、津波によって運ばれたヘドロの表面が乾燥し、風によって・・・
風がやんでいる時でも、目の前の道路を災害派遣の自衛隊のトラックや、復興に忙しく動いている地元のダンプなどが通ると、ほこりが舞い上がって・・・
なんとか温めることができて、お腹もいっぱいになりました。
次からは絶対におにぎりにしようと硬く心に誓いました!
1時か1時過ぎくらいでしょうか、作業再開です。
残りのヘドロの量を見ると、作業終了時刻の4時までに終わるのかな?
と、いう不安がみんなの頭をよぎります。
しかし、ボランティアで自ら進んで作業しにきたのだから、中途半端で終わらせるわけにはいきません。
みんな言葉には出さなかったけれど、その意思は行動に現れてました。
みんな良く頑張ったと本当に思います。
疲れていても、諦めないと会話もはずみ笑顔さえ出てくるものですね。
午後4時ぎりぎりで、なんとかヘドロを退治しました。
まるで計ったかのようにピッタリでした。
作業が終了してから、依頼者の方と少しお話させてもらいました。
石原軍団の炊き出しに行きたかったんだけど、銀行とかにいかなくちゃだったから時間がなくてね。って。
言ってました。
今回私達がボランティアさせてもらった方は、店舗は屋根の上まで海水に漬かって、もう使用不可能。
そして、自宅ではないので、補助金がでないとのこと。
でも、自宅は少し離れたところにあって無事なので、住むところがある。
避難するときに車だったので、今でも車で移動することができる。
自宅が流されていないので、現金があって、車で買い物にも行ける。
友人や知人で亡くなった人はいるけど、身内はみんな無事。
依頼者の方も、自分は良いほうだと言ってました。
店舗はダメになったし、新しい建物は政府の規制で建てられないことになったけども、他の人達に比べたらね。って。
それでも、家や車が残った人に対して不公平さを感じる人もいるようでした。
自然災害という人の力ではどうにもならない未曾有の大災害。
不公平さを感じてもどうにもならないことは分かっているんでしょうけど、やりきれない思いがそうさせるのでしょうか。
ちなみにこの方の店舗の通りの反対側はこんなんです。
ボランティアを引き受けてるインフォメーションセンターで、ゴールデンウィークの新規ボランティアの受け入れを中止しているらしいですね。
でもそれは、インフォメーションセンターのキャパシティーを越えてる為であって、決して現地でのボランティアが余ってるわけではありません。
今回私達が参加したのは、http://aoba-inc.seesaa.net/ です。
インフォメーションセンターがダメなら、4、5人のチームを作って、ツイッターなどで直接被災者の方からボランティアの要請を受ければいいんです。
現地では多種多様な依頼があります。
被害の大きさから見ても、依頼を1箇所で全てまとめることなんて出来ませんよね。
ただ、1人1台の車で行くと、現地での交通渋滞の原因になるので、できるだけ乗り合わせて行くようにしてください。
それこそツイッターなどで声掛け合って、一緒にいくのもいいでしょう。
初めてボランティアに参加するひとは、覚えといて欲しいことがあります。
それは、自分の身は自分で守る自己防衛、自分のことは自分でする自己完結です。
ボランティアに行ったのに、怪我や病気で現地の医療機関に余計な仕事を増やさないようにすると言うことと、
食べ物、飲み物、寝泊りする場所は自分で用意していくと言うことです。
被災地でもコンビニやファミレスなど食事ができるところはあります。
そういうところでの買い物や食事は良いですが、ボランティアが炊き出しを食べてはいけません。
自分で出したゴミは持ち帰る。
くれぐれも助けに行ったのに、助けられないようにしてくださいね。
最後に、ボランティアにいった方に頂いた「ささかま」です。
1件だけ被災から逃れられたそうです。
帰りの車中でおいしくいただきました。
ありがとうございます。
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